製作の状況~完成画像

『1/18 LEDジオラマショーケースの製作』

~撮影時使用のミニカー (1/18 オートアート製)~

1/18のミニカーなどの展示・ディスプレイ用のジオラマショーケースを、照明LEDと背面中央に動画再生可能なビジョンモニターを搭載させ製作しました。アンプ内蔵型の音声用スピーカーセットを設置し、LED照明・動画ファイル・音声ファイルなども観賞でき、ミニカーディスプレイ時のジオラマ演出機能を盛り込んだ作品となっています。

 

 

今回は、次回のオークション出品用として製作しました新作品で

ランボルギーニモーターショーをイメージした、

『1/18ランボルギーニミニカー用』

としてのLEDジオラマショーケースの製作状況になります。

※出品は8月末ごろの予定。

※出品はジオラマショーケースのみでミニカーは付属しません。

 

 

ディスプレイ用のジオラマボックスの奥行き感や臨場感の表現をより高めるために、ジオラマ自体を透明アクリル板で囲み込む構造と、内部のミニカーを観賞する際に視界の妨げにならないよう、ボックス手前の縦コーナー部分に柱を設置しない、独自の“フレームレス構造”で仕上げてみました。


工程① 「土台・ベース部分の製作」

製作はまず、土台となる床ベース部分からなるジオラマショーケースボックスの骨格部分から製作を開始。

 

白と黒を基調としたベース板と厚2㎜の透明アクリル板を使用しボックスを形成していきます。

アクリル板はすりキズなどがつきやすいため、もともと貼りつけてある保護シートを貼った状態のまま製作していきます。

 

板同士の接着は、強度と整合性を重視するため、電動ドリルで穴あけ後に小型の木ネジで各所固定していきます。

ネジで固定していくには、接着剤固定などと比較し少々手間のかかる作業にはなりますが、こういった自作製作品などの場合は製作途中の細かな微調整や軌道修正等にも対応できるメリットがあります。

 

 天井柱部分の強度のある角材にツヤ消し黒のカッティングシートでラッピングした柱部分と側面アクリル板とをネジ固定することにより、より建物強度を保てるような構造に設計しています。

 

ボックスの骨格が完成したところで、この骨格に合わせて各種照明パーツなどを製作していきます。


工程② 「照明用パーツの製作」

照明用パーツは、天井照明・スポットライト・床面アッパーライトの3種を自作しました。

各パーツの製作後に、ペーパー掛け下処理後にツヤ消し黒で塗装していきます。

 

塗装の仕上げにツヤ消しクリアコーティング塗装を施しています。


工程③ 「スポットライトの製作」

スポットライトは、設置後に照明スポット位置を調整可能に設計しています。

 

スポット照明パーツ本来の上下の角度の動きと、付け根部分を精密ビスで固定することにより左右の動きを可能に設計しています。

使用したLEDは白色5㎜のタイプで、各LEDひとつひとつを点灯チェックし、点灯のバラつきや他に異常がないか等の確認をしっかりと行ってから製作していきます。

 

配線の色でプラス・マイナスの極分けをしっかりと行いながら、すべての個所をハンダ付け後に、各所熱収縮チューブによる絶縁処理をきっちりと行いながらすすめていきます。


工程④ 「天井照明の製作」

天井照明は一つあたり白色5㎜のLEDを3個並列仕様のタイプを合計6個製作。

 

配線はスポットライト同様に色分けによりプラス・マイナスの極分けをきっちり行い、後の結線作業をしやすく製作していきます。

ツヤ消し黒で塗装した各パイプ上のパーツに、製作した照明LEDパーツを固定し、熱収縮チューブで結線した配線を収めていきます。

 

天井照明も設置後に照明角度の調整を可能に設計されています。天井照明の場合は左右で約30度の範囲で調整可能。


工程⑤ 「床アッパーライトの製作」

ディスプレイした車両の前面を床面より照明するためのアッパーライトの製作は、1台あたり左右2個で計6個製作。

照明類のパーツは、ハンダ付け作業や結線作業後の点灯チェックもきっちり行いながらすすめていきます。

 

アッパーライトは、点灯した際に、点灯面が「四角形」に見えるよう、自作したパーツに工夫を加えています。


工程⑥ 「背面壁オブジェとビジョンモニター部分の製作」

背面の黒い壁面に、エンブレム画像などを入れるためのアクリル板と、白色の壁と柱を製作。

 

白と黒のコントラストを表現する空間に、ビジョンモニターを設置することでさらに空間演出を高める目的ためのパーツになります。

エンブレム用の透明アクリル板は、四隅のダミーの精密ビスの抜き差しする構造により、中のエンブレム画像などをスムーズに入れ替えることが可能な設計になります。正方形のアクリルプレートは、4隅の精密ビスを緩めることなくそのままの状態で抜き差しできる構造になります。

 

ビジョンモニター用として使用したモニターは市販の車載用モニターで、画面サイズは7インチワイド型、リモコン操作可能のタイプになり、モニター設置用の台座金具を壁面にビスできっちり固定し、ジオラマ空間にジャストフィットさせています。


工程⑦ 「音声用スピーカーの取り付け」

7インチモニターにはもともとスピーカーが内蔵されているタイプでしたが、モノラル音声であることに加え、音量面での迫力がイマイチ不足していたので、今回は市販のスピーカーセットの部品と基盤類をそのままジオラマボックスに移植し設置しています。

スピーカーは、黒色の背面壁オブジェの裏側(エンブレムアクリルプレートちょうど裏側あたり)にセットしています。

音声の反響によりジオラマボックス内に音声が鳴り響く構造になります。

電源ON/OFFスイッチやボリュームコントロール基盤もそのまま移植していますので、各操作が可能な構造になります。


工程⑧ 「各種照明パーツのセッティング」

製作した各照明をジオラマボックス内にセッティングしていきます。

スポットライト・天井照明と同様に、床アッパーライトも精密ビスで固定する構造のため、左右に約90度の範囲で照明角度の調整が可能な構造にしています。

 

照明パーツを設置する位置の状態に合わせ、電動ドリルで穴開けした個所に各配線を通しながらセッティングしていきます。


工程⑨ 「スイッチボックスの製作」

スイッチボックスは、スピーカー電源とスピーカーボリュームスイッチと、各照明スイッチの切り替えを行うトグルスイッチ4個で構成され、スピーカーに関連する変圧器と基盤類を収納していきます。

ボックスは木枠の箱をツヤ消し黒で塗装後に、装飾用に半ツヤ消し黒のエンビシートを張り付けて仕上げています。

各スイッチ部分も配線をハンダ付けし、各配線をボックス外に取りまわしていきます。


工程⑩ 「電源ボックスの製作」

電源アダプター(LED照明・ビジョンモニター用/DC12Vと、小型メディアプレーヤー用/DC5V)の2種類の電源アダプターと、音声スピーカー用の100Vコンセントを1つの電源にまとめ電源ボックス内に収納しています。

電源ボックス内には電源アダプターの他に、各配線類のとりまとめた余分な部分などをすっきり収納させていきます。

電源類が若干複雑になる構造のため、一つの電源にまとめることで後の使用をスムーズに行えるよう設計しています。


工程⑪ 「背面壁オブジェ用ダウンライト間接照明パーツの製作」

白色の背面壁用ダウンライトパーツの製作も、寸法を合わせた角材とプラスチックパーツをビス固定することで、設置後の照明角度の調整を可能に設計しています。

間接照明ダウンライトの照明角度調整は、ビジョンモニターの下側部分より指を差し入れてパーツをつまみながら角度を調整することが可能です。


「配線の結線作業」

取り回しした各配線類をジオラマボックスの裏面部分にまとめていきます。

色分けした配線の極性をしっかり確認し、まずはマスキングテープで仮止めしながらまとめていきます。

配線位置が決まったところで、ツヤ消し黒に塗装した配線カバーを使用して固定していきます。

 

スイッチボックスと電源ボックスは、半ツヤ黒のカッティングシートでラッピングした板を製作し、開閉が可能なようビスで固定していきます。

 

小型メディアプレーヤーも裏面に固定設置し、映像および音声の黄白赤のAV端子類は、ワンプッシュで開閉可能な半透明クリアボックス内に収納し、後に端子の差し替えなども可能に設計しています。

 

小型メディアプレーヤーはリモコン操作および本体ボタン直接での操作が可能。動画・画像・音声の各種ファイル形式の再生が可能で、スライドショー機能等も搭載されています。

 

主電源コードをまとめるためのバンドもビス止めし、配線をすっきり収納できるようにしています。


「最終仕上げ工程」

最終仕上げ工程として、ジオラマボックスの細かな部分の装飾と、各所の微調整作業を施していきます。

 

ジオラマボックス内の表面上に見える配線や、スピーカーなどの機器類や、強度を保つために打ち込んであるネジ類の目隠し作業と、これらのネジの閉めなおしなどで各所の若干のズレや歪みなどを調整しながら、ボックス自体をしっかりと固定していきます。

 

ジオラマボックス内のLED配線や機器類などは極力外側から見えなくなるよう配置をしたり、装飾を施すことで完成後のクオリティを高めることを心がけ製作しています。

両サイドのアクリル板と背面の黒色の板を固定したビスなどは、壁や床の白色・黒色の個所にあわせて目隠し用の装飾プレートをジャストフィットするよう自作し、薄型の強力両面テープで貼りつけていきます。

 

さらに、各所コーナー部分や、面と面が結合する部分にも装飾用の黒色のコーナーアングルを強力両面テープでしっかりと貼り合わせ、すっきりとしたコーナーになるように装飾作業をしていきます。

 

各所しっかりと固定した状態で、上面および全面を覆う透明アクリル板をジャストフィットするような寸法にカットし、ジオラマ全体が透明のアクリル板で覆われたディスプレイボックスの状態に仕上げていきます。

これらの作業をすすめる間も、完成までは擦り傷などの防止のための保護シートは貼ったままの状態で寸法カットやビス止め設置作業をすすめていきます。

 

最前面のケースを閉じるためのアクリル板は、小型で丸型の強力ネオジウム磁石を埋め込んだパーツを製作し、ワンタッチで取り外し開閉ができる構造になっており、完成後はこちらの最前面の板を脱着し、ミニカーの搬入等を行います。

上面の天面アクリル板はビスで固定しており、ビスを外せば脱着も可能に設計されています。


「エンブレムの製作・設置/完成画像」

インクジェットのラベルシートに印刷したエンブレム画像を、半透明のエンビプレートに貼り付けた後、画像の大きさに合わせてカットします。

その後裏側の中央ラインに磁石テープを両面テープで貼り付け、ジオラマボックス内のエンブレムを設置する壁面側にも磁石テープを貼り付けることで、この磁石テープを利用しエンブレムの脱着をワンタッチで行うことができます。これにより他のエンブレムデザインなどにも簡単に交換することができます。

すべての作業が完了し、貼ったままの透明アクリル板の保護シートをすべて剥がしていよいよ完成!

 

ボックス手前側の左右コーナー部分に縦の柱を設置しない構造のため、横から見るとコの字にジオラマが建設されており、奥行き感の表現がイメージ通りにいったかと思います^^

 

透明2㎜のアクリル板と、頑丈な角材で製作した装飾柱とを融合させたフレーム構造でデザイン面と建物強度の面もバッチリ構想イメージどおりの仕上がりとなりました。

 

 

作品完成画像

◇ジオラマビジョンモニター試聴動画◇

最後までご覧頂き誠にありがとうございましたm(__)m


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コメント: 2
  • #1

    まびょん (金曜日, 24 3月 2017 12:42)

    ご無沙汰しております。
    メチャクチャ、シビれました。最高にかっこいいです。

  • #2

    satoruk_skp (土曜日, 25 3月 2017 23:27)

    まびょん様
    いつも大変光栄なコメント頂き誠にありがとうございます。
    もう間もなくになりますが、新作2点の画像をアップする準備を進めておりまして、今回の新作は内装飾などに黒を基調としました『ビルトインガレージタイプ』と『ショールームタイプ』の2点になりますので是非ともご期待頂ければ幸いですm(__)m